「健康でいること」の価値――精神障害者として私がいま思うこと
title: 「健康でいること」の価値――精神障害者として私がいま思うこと
categories: [闘病記, 精神障害と生きる]
「健康でないこと」が当たり前だった日々
私は大学入学直後から、双極症という心の病とともに生きてきました。
気分が上がったかと思えば、急に沈み込み、
朝起きられず、歯も磨けず、食事もできないような日が何度もありました。
「健康であること」とはほど遠い日常。
そんな状態が長く続いていたため、私は“健康な状態”を忘れていたのかもしれません。
「ようやく抜け出せるかもしれない」と感じている今
何度も入院を繰り返し、仕事も続けられず、
派遣雇止めにあっては、落ち込む――その繰り返しでした。
けれど今、ようやくほんの少し、
「地獄のような毎日から卒業できるかもしれない」と感じられるようになりました。
それは、健康を取り戻しつつあるから。
健康が少しでも安定してきたからこそ、「次に目指すのは社会復帰」だと思えるようになったのです。
健康は「前提条件」だったんだと気づいた
多くの人は、風邪を引いたり、ケガをしたりすることはありますが、
基本的には「健康な自分があたりまえ」という感覚があるかもしれません。
でも精神障害者の私にとって、
それは逆です。
「常に健康でない」という状態が基本でした。
だからこそ、今ようやく手にしつつある「健康」には、
大きな価値があると、心から実感しています。
健康を維持するには努力と工夫が必要
私のように精神障害を持つ人にとって、
健康を取り戻すことも大変ですが、
それ以上に大変なのが、健康を維持し続けることです。
これから私は、次のようなことに取り組んでいこうと考えています。
- リハビリとしての通所を無理なく継続する
- 支援者の方々の助言を素直に受け入れる
- 疲労のサインに早めに気づけるよう、自分の体と心を観察する
- 薬や生活リズムを含めたセルフマネジメントを学ぶ
- 「普通」にこだわりすぎず、自分のペースを尊重する
就労移行支援という「セーフティネット」があることに感謝
今私は、就労移行支援事業所に通い、リハビリをしています。
初めて「福祉ネットワーク」という社会資源に繋がることができました。
■ 就労移行支援とは?
一般企業への就職を目指す障害のある方を対象に、
働くためのスキルや生活習慣を整えるサポートを行う福祉サービスです。
参考:厚生労働省|障害者総合支援法に基づく支援制度
誰かに頼れること。
孤独な闘いを一人で抱えずに済むこと。
それが、健康を維持するための“土台”になっています。
おわりに:健康でいられることが、こんなにもありがたいなんて
「健康」って、何かに比べて目立つものではないし、
ずっと持っていれば、そのありがたさに気づかないかもしれません。
でも、私にとっては今、
「健康でいられること」こそが、人生の再スタートの原点です。
この健康を守るために、私はこれからも努力を続けます。
支えてくれる人に感謝しながら、少しずつ社会に戻っていきたい。
そんな希望を胸に、今日も前を向いて歩いています。
コメントを残す